
島根県で療養病棟が休止するニュースがありました。
今後、このようなニュースが増えてくるかもしれません。
なぜ、病棟休止に陥ったのかを紹介していきます。
看護師不足が引き起こした療養病棟の休止
島根県松江市にある松江生協病院が、4月1日から療養病棟を休止することを発表した。この発表は、看護師不足が主な原因であり、特に夜勤を担う看護師の数が減少していることが影響している。この問題の詳細は、退職する看護師の増加に加え、子育てや家庭の事情から夜勤が難しい看護師が多いため、病棟を安全に運営できない状況に至ったため起きたと考えられる。
看護師の役割は、患者の健康を守るだけでなく、医療現場の円滑な運営に不可欠である。そのため、看護師不足は患者に直接的な影響を及ぼし、病院全体の機能にも深刻な影響を与えてくる。
背景にある看護師の事情
松江生協病院における看護師不足は、全国的な問題でもある。先の3月14日に医療職のストライキが行われ浮き彫りとなったのは、職場環境や労働条件の厳しさだった。医療職者の労働環境が改善されていない現状が続く中、看護師が辞めていく理由としては、長時間労働、給料の不満、家庭との両立の難しさなどが挙げられる。
特に、松江生協病院では家庭の事情を抱える看護師が多く、夜勤を含む勤務が難しい状況が起きたため、夜勤に対応できる看護師が不足し、病棟の機能を維持することが困難になってしまった。また、新たな看護師を採用するにも、業界全体で人材確保が難しい状況が続いている。このように、複合的な要因が絡み合い、療養病棟の運営が危ぶまれる事態に至ってしまった。
地域医療への影響とその対応策
療養病棟の休止は、地域医療に大きな影響を与えることが考えられる。患者は療養病棟での医療サービスを必要としており、入院や長期療養が求められる人々にとって、受け入れ先がなくなることは健康を損なう要因となる。また、家族にとっても、適切な医療を受けられなくなることで、精神的なストレスが増加する可能性がでてくる。
地域医療を支えるためには、根本的な解決策が求められる。まず、看護師の労働環境の改善が不可欠である。具体的には、労働時間の短縮、給与の引き上げ、福利厚生の充実など、職場全体の魅力を高める必要がある。また、子育て支援制度の強化や、夜勤の負担を軽減するためのシフト改革、これらの魅力をアピールしながら看護師の募集活動も積極的に行い、新たな人材を確保する努力が求められてくる。
未来への希望と支援
松江生協病院の療養病棟の再開時期は未定となっている。この課題を解決するためには、医療職者を支えるための取り組みを見直し、実行していくことが重要である。
例えば、看護師を目指す学生や若者に対して、進路の選択肢の一つとして看護職を紹介し、興味を持たせる取り組みを続ける他、潜在看護師がなぜ看護師として復帰できないのかの問題を早急にまとめ改善することが挙げられる。
看護師不足という全国的な問題を克服し、松江生協病院の療養病棟が再開される日が、一日でも早く訪れることを願っている。