日本では2024年の夏以降、ヨーロッパでは2022年からちょこっとニュースになる「エコーウイルス11型」。
ウイルスと聞くとまた大流行するのではないかと怖くなりますね。
今回は、そんな「エコーウイルス11型」について紹介します。
どんなウイルス?
エコーウイルスとは、風邪の原因となるウイルスの一種です。
細かく紹介すると、ピコルナウイルス科エンテロウイルス属に属する(+)鎖の一本鎖RNAをゲノムにもつウイルスです。・・・わかりにくいですね。
ちなみに、エンテロウイルス属の中に67種類もののウイルスが細かく分類されていて、有名どころですとポリオや手足口病がここに分類されるウイルスが原因で発症します。このエンテロウイルス属に分類される、エコーウイルス11型が今回紹介するウイルスです。
エコーウイルス11型に感染するとどうなるの?
風邪ウイルスの一つのため、多くの症状は、発熱・のどの痛み・腹痛・下痢などになります。
ただし、新生児が感染すると、敗血症・心筋炎・髄膜炎などの重篤な疾患を発症することがあり、最悪の場合亡くなることもあります。
今回日本でニュースになったのは、新生児3人が急性肝不全を発症して亡くなってしまいました。そして、その3人から「エコーウイルス11型」が検出されました。
感染経路と予防方法は?
エコーウイルスは主に接触感染や経口感染で広がっていきます。
感染した人の便や唾液によって感染が広がるため、石鹸を用いて手洗いを徹底することが大切です。
また、アルコール消毒では効果が不十分であるため、必ず石鹸を用いて手洗いを行ってください。
余談
余談ですが、エンテロウイルスの「エンテロ」とは「腸管」という意味で、腸管でウイルスが増殖するのが特徴です。
同じく風邪ウイルスの一つである、アデノウイルスの「アデノ」とは「扁桃腺」を意味する言葉で、扁桃腺やリンパ腺で増殖するのが特徴です。