都赤十字血液センターでの血液製剤破棄について

【衝撃】都赤十字血液センターで血液製剤1.3万本廃棄、被害額2億円超か

あずかん

2025年5月、東京都赤十字血液センターで、保管中の血液製剤「新鮮凍結血漿(FFP)」約13,000本が、冷凍庫の電源喪失により使用不能となる事故が発生しました。これは、多くの患者の命を支える貴重な献血から作られた血液製剤であり、その損失は計り知れません。
この記事では、事故の概要からそれによる影響について解説します。

事故の概要

事故が発生したのは2025年5月11日午後から12日未明にかけてです 。東京都赤十字血液センターの冷凍庫の電源が喪失し、保管されていた新鮮凍結血漿が適正な温度(-20℃以下)を逸脱しました 。これにより、約13,000本もの血液製剤が品質基準を満たさなくなり、廃棄せざるを得ない状況となりました 。原因は機器の故障とみられています 。

被害額は2億円を超える可能性

失われた血液製剤は、主に240mL(400mL献血由来)のものと推定されます。新鮮凍結血漿の薬価は、240mLで18,322円です。

単純計算すると、被害総額は以下のようになります。

18,322円/本 × 13,000本 = 2億3818万6000円

これはあくまで薬価に基づく計算ですが、2億円をはるかに超える甚大な金銭的被害であることは間違いありません。

影響を受ける患者数

新鮮凍結血漿は、出血傾向のある患者や、血液中の凝固因子が不足している患者の治療に不可欠な医薬品です 。1回の輸血で数本から十数本使用されることもあり、13,000本という量は、単純に計算すれば数千人から1万人以上の患者に影響が及ぶ可能性があったことを意味します。

幸い、日本赤十字社は全国的な供給体制を整えているため、この事故による直接的な供給不足は回避される見込みですが、善意の献血から作られた貴重な血液が失われた事実は非常に重いと言えます。

再発防止と今後の課題

日本赤十字社は、報告の遅れを認め、再発防止策を講じるとしています 。全国の血液センターで同様の事故が起こらないよう、設備の総点検や管理体制の強化が急務となります。

私たちにできることは、引き続き献血に協力することです。病気やけがで輸血を必要とする患者のため、一人でも多くの人の協力が求められています 。

参考資料
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