
整形外科で手足が痺れる病気って何があるの?



脊髄が狭窄して起こる症状だね!
狭窄部位によって様々な症状や種類があるから、
一つ一つ確認していこう!
頚椎症性脊髄症/頚椎症性神経根症とは?
変形性頚椎症の進行に伴い、頚髄の圧迫による四肢・体幹の神経症状が現れた状態を頚椎症性脊髄症、神経根圧迫による一側上肢に神経症状が現れた状態を頚椎症性神経根症という。
50~60歳代の男性に多くみられ、C3/C4、C4/C5に好発する。
男性の発症が女性の2倍以上となっており、遺伝的素因や環境的素因の関与も指摘されている。
頚椎症性脊髄症/頚椎症性神経根症の症状
頚椎症性脊髄症
頚椎症状
・可動域制限
・頸部周囲の疼痛
・項部・肩甲部の疼痛
脊髄症状
・手指の巧緻運動障害
・腱反射異常
・膀胱直腸障害
・四肢・体幹の感覚障害
・歩行障害
頚椎症性神経根症
頚椎症状
・可動域制限
・頸部周囲の疼痛
・項部・肩甲部の疼痛
神経根症状
・一側上肢の筋力低下・筋委縮
・萎縮筋の線維束攣縮
・障害高位の腱反射低下
・一側上肢・手指のしびれや疼痛
頚椎症性脊髄症/頚椎症性神経根症の治療方法
頚椎症性脊髄症
軽症であれば保存療法を行う。
重症の場合は保存療法だと予後が悪いため、手術療法を行っていく。
保存療法 (軽症の場合)
頸部の痛みや手指のしびれに対して、装具療法や薬物療法を行う。
装具療法
フィラデルフィアカラー
薬物療法
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
筋弛緩薬
プレガバリン(リリカなど)
弱オピオイド(トラマールなど)
抗うつ薬(サインバルタなど)
手術療法 (日常生活に支障をきたす重症の場合)
前方固定術
前方から椎間板や椎体を掘削し、除圧する。
掘削した部位に腸骨または腓骨を移植する。
後方除圧術
脊椎の後方部分を削ることで、脊髄を後方へ移動させる。
後方部分を温存しない椎弓切除術と、脊柱の支持性を保つように後方部分を温存する椎弓形成術がある。
後方除圧術後に、固定を加えることがある。
頚椎症性神経根症
軽症であれば保存療法を行う。
ほとんどの場合保存療法で軽快するため、手術療法を行うことは少ない。
保存療法 (軽症の場合)
頸部の痛みや上肢の痛み、しびれに対して、装具療法や薬物療法を行う。
装具療法
フィラデルフィアカラー
薬物療法
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
筋弛緩薬 プレガバリン(リリカなど)
弱オピオイド(トラマールなど)
抗うつ薬(サインバルタなど)
手術療法 (日常生活に支障をきたす重症の場合)
前方除圧固定術
前方から椎間板や椎体終板を掘削する。
掘削した部位に腸骨または腓骨を移植する。
椎間孔拡大術
後方から椎間関節の内側部分を切除することで、神経根を除圧する。